「メダカ飼育を始めたいけど、カルキ抜きって本当に必要なの?」
これまで、私はメダカの飼育水を作る際、当たり前のように水道水をカルキ抜きしていました。しかし、「実はメダカはカルキ入りの水道水でも平気らしい」という情報を耳にしたのです。

そこで、実際に我が家の屋外飼育のメダカで、カルキ抜きをしない水道水での飼育を試してみました。

私はメダカ飼育初心者です。家庭メダカの飼育レベルで、魚の飼育経験はありますが、メダカ飼育は3年目です。水道水でのメダカ飼育について検証していきます。
メダカ飼育で水道水そのまま飼育すると本当に死んでしまうのか?
結論から申し上げますと、水道水では死にません。
めだか友水
今回、お伝えしたいことは、めだかは水道水で死なないということです。
一説には、水道水はカルキ抜きをしてから、水槽にいれるようにと指示されていますが
私は、1年間カルキ抜きをしませんでした。
おび内科・漢方クリニックのブログ
結論から言います。
カルキ抜きしてない水道水で水換えしたら、メダカは・・・
死にませんでした!
意外とビックリな結果です。
はるなメダカ
水道水は危険なものではありませんが、メダカ飼育では水道から出た水をそのまま使うことはあまりお勧めできません。
メダカの飼い方!初心者がメダカ飼育を成功させる方法
「カルキ抜き不要 メダカ」という情報は多く見られました。カルキ抜きをしていない水道水そのままで飼育しても、元気なメダカもいるようです。
しかし、大学の実験結果などを見ると、水道水でのメダカ飼育には、やはりリスクがあることが分かりました。
北海道大学の淡水魚に対する残留塩素の連続通水による毒性試験という論文を参照して説明します。
この試験では、どの程度の塩素濃度で試験に用いられているメダカの半数が亡くなるかという半数致死濃度(LC50)をもとめています。この試験結果によると、塩素濃度が1.5mg/Lで4時間、0.7mg/Lで8~12時間、0.6mg/Lで12~24時間で半数のメダカが亡くなったというデータになっています。
蛇口から出る水道水の残留塩素濃度は0.1mg/L以上必要だということが水道法という法律で定められており、厚生労働省の「水質管理目標設定項目と目標値」では1mg/L以下となっています。
知らない・分からないを解消する役立つサイト
つまり、あなたがメダカ飼育をしている地域の水道水の塩素レベルによっては、メダカが死んでしまう可能性も否定できません。残留塩素の量は常に一定とは限らないため注意が必要です。
リスクを考えると、少量の水道水の使用なら問題ないかもしれませんが、できればカルキを抜くのがベストと言えるでしょう。特にメダカ飼育初心者の方は、カルキ抜きを確実に行うことをおすすめします。
カルキと塩素は同じ?メダカ飼育における正しい知識
実は、厳密に言うと水道水にはカルキは含まれておらず、メダカ飼育で問題になっているのは、本当はカルキというより塩素だったんですね。
イメージ先行的に、「カルキ抜き」という言葉が浸透してしまったんだと思います。メダカにとって有害なのは、水道水に含まれる消毒用の塩素です。
カルキ抜きとは、私たち人が飲めるように調整された水道水に含まれるカルキや、アンモニアと塩素が化合したクロラミン重金属を無害化し、熱帯魚や金魚・メダカが住める水に替えることです。
スペクトラム ブランズ ジャパン 株式会社(旧テトラ ジャパン株式会社)
水道水は塩素(カルキ)で消毒されています。小さな熱帯魚にとって塩素(カルキ)はとても危険な成分で、魚の繊細な粘膜やエラ等を痛めると言われております。
塩素とカルキはあくまで別物で、
塩素を材料として作られるものがカルキということになります。プールなどの水にはカルキ(次亜塩素酸カルシウム)が溶かされています。カルキには塩素が含まれていますので、
プールの水が塩素臭いと言われるのはこのせいだったんですね。実は水道水に含まれているものはカルキではないんです。
では水道水に含まれているものはなんでしょうか。
そのことについて見ていきましょう。カルキとは次亜塩素酸カルシウムのことですが、
水道水に含まれているのは次亜塩素酸ナトリウムといわれるものだったんです。ですので主に水道水で殺菌・消毒として使用されているものは、
カルキ(次亜塩素酸カルシウム)ではなく次亜塩素酸ナトリウムになります。次亜塩素酸カルシウムはカルキと呼ばれていますが、
次亜塩素酸ナトリウムはカルキではありません。次亜塩素酸ナトリウムもカルキ(次亜塩素酸カルシウム)と同様に塩素が使用されています。
ギモン雑学
水道水のカルキ臭の正体は「次亜塩素酸ナトリウム(塩素)」の残留塩素で、実はカルキとは別物です。
カルキの正式名称は「次亜塩素酸カルシウム」と言い、さらし粉とも呼ばれます。
水に溶けると塩素を発生させる性質をもち、主にプールの消毒に使用されています。
昔は水道水にも使われていたところがあるようですが、今ではほとんど使われていません。この記事では、「次亜塩素酸ナトリウム(塩素)」の俗称として「カルキ」という言葉を使わせていただきます。
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【飼育検証】半分水道水で水替え!メダカは元気?

私は、屋外のメダカの水替えはフルリセット(全水替え)をすることが多いのですが、フルリセット自体は特に問題ありませんでした。
もう何度もフルリセットの水替えをしています。ただし、水温調節は必ず行っています。
水替え時に以下の方法を試してみました。
- 半分はカルキ抜きをした汲み置きの水
- 半分は水道水(カルキ入り)
で水替えしてみました。
汲み置きするよりも水道水の方が手軽ですからね。
結果、メダカは全然元気でした!
しばらくはこの方法で水替えを続けて、メダカの様子を観察ししました。一日経ってもカルキ(実際は塩素)は抜けていないと思いますが、メダカは今も元気です(一匹も死んでいません)。
【飼育検証】半日汲み置きした水道水にメダカを放流

カルキ抜きはしていませんが、半日だけ汲み置きしていたバケツにメダカを入れましたが、一日経ってもメダカは元気でした。
もちろん、水温合わせは丁寧に行いました。
カルキ入りの水道水でメダカが水替えできたとしても、水温調節のための水道水の汲み置きは必要かもしれません。
【飼育検証】水道水でのフルリセット水替えでもメダカは元気でした

これが最後の検証です。全部水道水での水替えです。
私の地域では、メダカ飼育で水道水でのフルリセット水替えでも、特に問題ありませんでした。
ただ、温度合わせは重要です。メダカをメダカボールに入れ、30分ほどかけて上の写真のように水温を合わせてから、フルリセットしたバケツにメダカを入れます。
考察|水道水でのメダカ飼育におけるリスクと対処法
私の地域の水道事業を調べてみたところ、残留塩素量は0.2mg/Lとのことでした。メダカにとって有害な残留塩素ですが、元気なメダカの場合、この程度の残留塩素量ならば弱ったり死んだりしませんでした。
元気な屋外飼育のメダカは、今では水道水フルリセット水替えが基本です。つまりカルキ入り(塩素入り)でメダカ飼育をしています。
ただし、水換え時には必ず水温の調整を心がけています。これはメダカにとって非常に重要です。
まとめ
今回の検証から、水道水に微量に含まれる塩素は、元気なメダカであればすぐに影響が出ない場合もあることが分かりました。しかし、水道水の塩素濃度は地域や時期によって変動する可能性があり、常に安全とは限りません。
メダカ飼育初心者の方や、大切なメダカを守りたい方は、やはりカルキ抜きを行うことを強く推奨します。カルキ抜きの方法としては、市販のカルキ抜き剤を使用したり、水道水を汲み置いて塩素を自然に揮発させるなどの方法があります。
水道水でメダカ飼育を行う場合は、水温合わせを丁寧に行うことと、メダカの様子を注意深く観察することが大切です。少しでも異変を感じたら、すぐにカルキ抜きをした水に交換するなど、適切な対処法を行いましょう。
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