テレワークの普及により、
地方在住のまま東京本社勤務とする運用が増えています。
出社は週1〜2回。
単身赴任はしない。
一見すると合理的です。
会社にとってもコストは抑えられ、
個人にとっても生活は維持できる。
でも、この働き方は
通勤扱いにするのか、出張扱いにするのかで意味が変わります。
この記事では、個人目線を軸に整理します。
あわせて、会社にとっての損益分岐も参考情報として確認します。
地方在住で東京勤務する場合の3つのパターン(通勤扱い・出張扱い・単身赴任)
① 勤務地:東京本社(通勤扱い)
- 東京へ行くのは「通勤」
- 通勤手当として毎月支給
- 社会保険料の算定対象になり得る
② 勤務地:地元(東京は出張扱い)
- 東京へ行くのは「出張」
- 実費精算
- 原則として社会保険料に含まれない
③ 東京へ単身赴任
- 生活拠点を東京へ移す
- 家賃補助+転勤手当が支給されることが多い
- 転勤手当は課税対象
通勤扱い・出張扱い・単身赴任のお金の比較
前提:
- 新幹線往復1万円
- 週2回出社(8回/月)
→ 年間交通費 約96万円
単身赴任の場合:
- 家賃補助10万円/月
- 転勤手当5万円/月
→ 年間約180万円(会社負担)
① 通勤扱い
- 交通費:約96万円
- 社会保険料:増える可能性あり
- 税金:公共交通機関なら月15万円まで非課税
② 出張扱い
- 交通費:約96万円
- 社会保険料:原則増えない
- 税金:原則影響なし
③ 単身赴任
- 会社負担は約180万円
- 手当部分は課税対象
- 生活コストが二重化しやすい
会社にとっての損益分岐点はどこか(参考)
ここでいう「損益分岐」は会社負担ベースです。
180万円 ÷ 1万円 ÷ 12か月
= 月15回出社
つまり、
- 週3(12回)までは地方在住モデルが安い
- 週4(16回)で単身赴任とほぼ同水準
これは会社コストの比較です。
通勤手当は非課税?社会保険料はどうなる?
公共交通機関の場合、
通勤手当は月15万円まで非課税です。
今回の月8万円なら税金は基本かかりません。
ただし、
- 合理的経路であること
- 上限超過分は課税
- マイカー通勤は別基準
- 規程と実態が一致していること
に注意が必要です。
差が出るのは税金よりも、社会保険料です。
- 通勤扱い → 保険料が上がる可能性
- 出張扱い → 原則影響なし
通勤時間という見えないコスト
片道2時間と仮定。
往復4時間 × 月8回
= 年384時間
= 約16日分
これは通勤でも出張でも原則労働時間外(出張の場合、うまくやれば勤務時間に含めれる可能性あり)。
週4出社なら約32日分。
お金以上に効いてくるのは、この時間です。
結論(個人目線)
週2〜3回出社前提なら、
個人にとって最も合理的なのは
「勤務地は地元、東京は出張扱い(②)」です。
理由は、
- 社会保険料が増えにくい
- 単身赴任ほど生活負担が重くない
- 出社頻度が増えた場合に再整理の余地がある
ただし、このモデルは出社頻度に関係します。
週4以上に増えれば、
- 交通費は単身赴任と同水準(会社側目線)
- 通勤時間は年間30日超
- 制度整理が必要になる(会社側目線)
今の出社回数ではなく、
「出社回数が増えたときにどうなるか」も考慮する必要があります。
前提条件を確認した上で選択することが、
最も合理的な判断といえます。

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