土地の一部を隣地に売るとき、「分筆ってどうやるの?」「住宅ローンが残っていても売れるの?」と悩みますよね。
この記事は、隣地への土地売却を実際に進めた流れをもとに、分筆・抵当権・境界・価格交渉の実務を解説する話です。
私の場合は、相手から「土地を売ってもらえないか」と相談が来た形でした。
隣地は、旗竿地(はたざおち)で、通路拡幅目的でした。
土地の一部を隣地に売る方法【分筆売却の流れ】
まず結論です。
最初にやるべきは、土地家屋調査士への相談です。
今回のようなケースは
- 売る相手が決まっている
- 面積が小さい
- 境界が重要
という特徴があります。
そのため、売却というよりも「分筆」が本質になります。
分筆売却で必要な業者|調査士・司法書士の役割
土地家屋調査士の役割(分筆・境界確定)
- 測量
- 分筆
- 境界確定
- 境界杭・境界鋲の設置
今回の主役です。ここがすべてのスタートになります。
司法書士の役割(登記・抵当権)
- 所有権移転登記
- 抵当権の一部抹消
金融機関との正式なやり取りもここが担当になります。
不動産会社は必要?
今回のケースでは基本的に不要です。
- 買主が隣地で決まっている
- 価格も交渉済み
住宅ローンが残っていても土地は売れる?【抵当権の扱い】
抵当権とは何か
住宅ローンがある場合、土地全体に抵当権が設定されています。
この状態では、一部だけ切り出して売ることはできません。
一部だけ売る場合の手続き
必要になるのは「抵当権の一部抹消(担保解除)」です。
金融機関とのやり取りは誰がやる?
分筆内容の説明は土地家屋調査士が関わることもありますが、正式な手続きは司法書士が担当します。
今回のケースの現実
- 面積:約5㎡
この規模であれば、金融機関の承諾は通りやすいケースです。
境界の決め方|分筆で一番重要なポイント
境界は直線がベスト
シンプルな直線が一番強いです。
- 面積が明確
- 説明しやすい
- 将来トラブルになりにくい
隅切りはどうする?
小さい隅切りがある場合でも、消して直線に揃えるケースが多いです。
境界杭と境界鋲で確定する
境界はブロックやフェンスではなく、境界杭や境界鋲で確定します。
境界ブロックは必要?メリットとデメリット
結論としては、無くても問題ありません。
デメリット
- 通路が狭く感じる
- 車が当たる
- 壊れやすい
- 共有扱いになる可能性
実務で多い形
境界杭だけで処理するケースがかなり多いです。
私道拡幅でよくあるトラブル|舗装の越境
なぜ起きるか
アスファルト舗装は施工の都合で少しはみ出すことがあります。
対策
境界から5cm程度離して舗装しておくと安心です。
土地の価格はどう決める?|隣地売買の考え方
仲介は誰がやるのか
価格交渉の仲介は不動産会社の役割です。
今回のケース
隣地との直接取引だったため、不動産会社は使っていません。
価格の決め方
近隣の土地価格を参考にしつつ、面積の小ささや特殊性を考慮して決めました。
元々の買値と、固定資産税評価額、近隣の土地売買価格を元に、
売りたくない気持ちもあり、多少上乗せしています。
売買契約書はどうする?|個人間売買のポイント
隣地への土地売却でも、売買契約書は必ず作成します。
口約束だけで進めるのは危険です。
契約書は誰が作る?
基本は次の3パターンです。
- 司法書士に依頼する
- 不動産会社に依頼する
- 自分で作成する
今回のような隣地売買では、司法書士に依頼するケースが多いです。
契約書に入れるべき内容
- 売買金額
- 支払い方法
- 引き渡し時期
- 境界の確定内容
- 登記手続きの負担(どちらが費用を払うか)
特に重要なのは、境界と費用負担です。
今回のようなケースの現実
隣地との関係なので簡易な契約書になることも多いですが、書面は必ず残しておいた方が安心です。
後からトラブルになると、口約束では証明できません。
土地売却の税金|譲渡所得の考え方
計算式
譲渡所得 = 売却額 − 取得費 − 譲渡費用
経費になるもの
- 測量費
- 分筆費
- 登記費
境界ブロックは?
基本的には経費として認められないケースが多いです。
今回の結論
今回の規模では税金はほぼ発生しない可能性が高いです。
今回の流れまとめ【失敗しない手順】
- 土地家屋調査士に相談
- 分筆計画を作成
- 金融機関に相談
- 分筆
- 売買契約
- 司法書士が登記
まとめ
隣地への土地売却は、単純な売却ではありません。
分筆と境界の処理がすべてです。
今回のポイントをまとめると
- 最初は土地家屋調査士に相談する
- 住宅ローンがあれば抵当権の処理が必要
- 境界はシンプルな直線がベスト
- 価格は相場+納得感で決めていい
小さな土地でも、境界と手続きを間違えると後で大きなトラブルになります。
逆に言えば、流れさえ押さえれば難しくありません。

コメント